
Blenderのジオメトリノードを使う上で、「ソケット」の理解は非常に重要です。
ソケットはノード同士を接続するための「接続点」であり、どんなデータが流れるのかを決定します。
この記事では、ソケットの基本的な仕組みから、色の意味、形状や中の点の違いまで、重要な情報を一挙に解説します。
ソケットとは?
ソケットとは、ジオメトリノード内のノードの「入力端子」や「出力端子」のことです。
ノード同士を線で接続することでデータが流れ、異なるノード間で情報を伝達できます。
- 左側にあるのが入力ソケット
- 右側にあるのが出力ソケット
ノード間で情報をやり取りするために、ソケットが重要な役割を果たします。
そのため、正しいソケット同士を接続することが、ノードワークフローの基本です。

ソケットの色とデータ型の意味
ソケットにはさまざまな色がついており、その色はデータの型を示しています。
適切な色同士を接続しないとエラーが発生します。
色 | データ型 | 意味 |
---|---|---|
🟢 緑色 | Geometry | 3Dオブジェクト全体 |
⚫️ 灰色 | Float | 小数の数値(例:1.5、0.25) |
🟣 紫色 | Vector | ベクトル(位置・方向・スケール) |
🔴 赤色 | Boolean | 真偽値(True / False) |
🟡 黄色 | Color | RGBA形式の色データ |
🔵 水色 | Integer / String | 整数 または 文字列(ノードにより異なる) |
例を挙げると、「位置」を取得するノードは出力が🟣 紫色のVector型であり、その位置データを別のノードに渡すことができます。
ソケットの形状と意味
Blenderのジオメトリノードでは、ソケットの形状にも意味があります。
形状によって、どのようなデータのやり取りが行われるのかが分かります。
● 丸型(円形)ソケット
丸型ソケットは、**フィールド(Field)**または通常の値を意味します。
- フィールド(点線):動的に変化するデータ(位置、法線、ランダム値など)
- 通常の値:定数として使用される値(数値、色など)
◆ 菱型(ダイヤ)ソケット
菱型のソケットは、ジオメトリ(Geometry)やメッシュデータなど、実際の形状や構造そのものを指します。
- 形状、メッシュ、ポイントクラウドなど、データ構造そのものを扱います。
ソケットの中に「点がある」か「空か」で意味が異なる
ソケットには、中に白い点があるものとないものがあります。この点があるかないかで、どのようなデータを受け取るのかが変わります。
● 点がある → フィールド(Field)
- 動的な値が流れます(例:位置、法線、ランダム値など)。
- 各ポイントや面ごとに異なる値を受け取ることができ、計算結果が動的に変化します。
👉 例:「Position」ノードの出力や、「Random Value」ノードの出力など
● 点がない → 定数または構造データ
- 定数の値や「一つの共通データ」として扱われます。
- 点がないソケットでは、特定の値や構造そのものを受け取ります。
👉 例:「Float」ノードの数値入力や、「Vector」ノードの固定ベクトルなど
まとめ
- 色:ソケットの色によって、流れるデータ型(Geometry、Vector、Booleanなど)が決まります。
- 形状:丸型は動的なフィールドまたは通常の値、菱型はジオメトリデータを表します。
- 点の有無:点があるソケットは動的なフィールド(値が変化する)、点がないソケットは定数や構造データを意味します。
これらを理解することで、ジオメトリノードをより効率的に使用できるようになります。
正しいソケットの接続方法を覚えることは、ノードワークフローの基本であり、強力な表現を作る第一歩となります。
参考
Blender公式マニュアルのGeometry Nodesセクション
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