
画像テクスチャに頼らず、ノードだけでマテリアルを作る方法、それが「プロシージャル(Procedural)マテリアル」です。本記事では、ノイズ系ノードを活用して表現できる様々な質感の基本と応用を紹介します。
🧩 プロシージャルマテリアルとは?
プロシージャルマテリアルとは、画像を使わずにノードで模様や質感を生成する方法です。解像度の制限がなく、オブジェクトのUV展開も不要なため、ループや大量インスタンスにも最適です。
メリット:
- 拡大してもぼやけない(解像度無制限)
- UV展開不要
- ランダム性と繰り返し制御がしやすい
- 軽量で再利用しやすい
🔣 よく使うノイズ系ノード一覧
ノード名 1232_d4560d-d9> |
特徴・用途 1232_d52b10-fa> |
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Noise Texture 1232_9e4fc2-4f> |
最も汎用的。細かいパターンの生成に便利 1232_7a360e-74> |
Voronoi Texture 1232_a7d07d-7e> |
セル状パターン。割れ目やうろこ模様など 1232_ca0566-58> |
Wave Texture 1232_3b9ce6-a9> |
縞模様・リング状波紋などに便利 1232_46aada-82> |
White Noise 1232_3bae74-f7> |
オブジェクト単位のランダム化に使える 1232_274fca-82> |
🧪 基本構成:ノイズ → 色や凹凸に接続
[Noise Texture] → [ColorRamp] → [Base Color]

この構成で、ノイズの白黒出力を自由に色変換できます。
ColorRampを使うと、模様のコントラスト・色数を直感的に調整できます。
💡 使用例①:石・コンクリート調の表現
[Noise Texture](拡大率:2~6) → [Bump] → [Normal]
↓
→ [ColorRamp] → Base Color(グレー系)

Musgrave
のScaleとDetailでざらつきをコントロールBump
で表面に凹凸をつけることでリアルな手触り感が出る
💡 使用例②:レンガのようなセル模様
[Voronoi Texture](Distance→Chebyshev) → [ColorRamp] → Base Color
Voronoi
で不規則なセル模様を生成ColorRamp
でブロック分けのようなカラーを割り当てMapping
とスケールで密度調整可能

💡 使用例③:ファブリック系の織り目模様
[Wave Texture](Bands) → [Mapping(回転)] → [Bump] → [Normal]
↓
→ [ColorRamp] → Base Color
- Wave Texture を回転して織り目を交差させる
Sheen
やSubsurface
を加えると繊維の光り方が出せる

🛠 ノイズと連携して使いたいノード
ノード名 | 主な使い方 |
---|---|
ColorRamp | 色の微調整、模様の制御 |
Mapping | 回転・拡大・移動で模様を調整 |
Vector Math | ノイズの位置操作、合成 |
Bump / Normal Map | ノイズを凹凸に変換する |
🌈 ノイズを重ねて使う:混合と変化の演出
[Noise A] → [MixRGB(Add/Multiply)] ← [Noise B] → Output
- 複数のノイズを加算/乗算/差分などで合成すると複雑な模様が作れる
- それぞれに異なるScaleやDetailを設定して個性を出す

📝 まとめ
プロシージャルマテリアルは、ノードだけで豊かな質感を作る手法です。
特にノイズ系ノードをマスターすることで、石・布・木・液体・金属などあらゆる表現に活用できます。
最初はベースカラーだけに使って、次第に「Bump」「Roughness」「Subsurface」などに応用すると、リアリティがどんどん増します。
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