【Blender】パーティクルに風や重力を加えて制御する 第4回:フォースフィールドの使い方

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はじめに

パーティクルに「自然な動き」や「ダイナミックな演出」を与えるには、**外部からの力(フォースフィールド)**を活用するのが効果的です。

たとえば:

  • 爆風で破片が吹き飛ぶ
  • 草が風になびく
  • 粒子が渦を巻いて吸い込まれる

こうした動きは、「フォースフィールド」という仕組みで制御できます。今回は、Emitter / Hair の両方に適用できる「フォースフィールドの使い方」と実践例をご紹介します。


フォースフィールドとは?

Blenderにおけるフォースフィールド(Force Field)とは、物理的な力をシミュレートして、パーティクルやクロス、ソフトボディなどに影響を与えるオブジェクトです。

種類主な用途
Wind(風)粒子を一方向に押し流す
Turbulence(乱気流)ランダムな揺れやかく乱
Vortex(渦)回転・吸い込み
Force単純な引き寄せ or 押し出し
Magnetic / Harmonic特殊な引力・振動効果(上級者向け)

基本操作:風を使って粒子をなびかせる

1. Emitterでパーティクルを設定(復習)

  • Shift + A → [Mesh] → [Plane] を追加
  • パーティクルプロパティ → Type:Emitter に設定
  • Number:500、Lifetime:50、Start/End:1に設定

2. フォースフィールドを追加

  • Shift + A → [Force Field] → [Wind] を追加
  • Gキーで位置を調整し、Rキーで風の向きを変更(例:上方向)

3. 風の強さを調整

  • 「Wind」オブジェクトを選択
  • [物理プロパティ] → Strength(例:10〜50)を設定
  • 再生すると、粒子が風に押されて流れていく!

応用:乱気流で火花を散らす

Turbulence(Turb)

  • Shift + A → [Force Field] → [Turbulence] を追加
  • Strength:5〜15、Size:1〜3(乱れの大きさ)
  • 粒子が不規則に揺れ、自然なランダム性が加わる

💡 Turbulenceは、爆発や火花・灰などの粒子をリアルにする定番テク!


Vortexで渦を再現

渦巻き表現

  • [Force Field] → [Vortex] を配置
  • 粒子が中心に吸い込まれるような動きが発生
  • Strength:30〜100、Falloffを使って範囲を調整

Hairにも使える!風で草を揺らす表現

Hairパーティクルに風を当てて草をなびかせるには、以下の設定が必要です。

1. Hair Dynamicsを有効にする

  • パーティクルプロパティ → [Hair] → [Hair Dynamics] にチェック
  • これで「物理演算による揺れ」が有効になる

2. Windを配置して調整

  • [Wind] フィールドを草の方向に配置
  • Strength:5〜20くらいで調整
  • 再生すると草がゆらゆらと揺れる!

🎥 アニメーションレンダリングすると、草原が風にそよぐような演出が可能です


よくあるつまずきポイント

現象解決方法
力が全然効いていないWindの向きやStrengthを再確認
Hairが動かないHair Dynamicsのチェック忘れが多いです
粒子が暴走するTurbulenceやVortexのStrengthが強すぎる可能性あり

参考リンク


おわりに

フォースフィールドを使うことで、パーティクルに**“命を吹き込む”**ような演出が可能になります。動きのある演出だけでなく、風や振動などの自然な力を再現することで、作品のリアリティが大きく向上します。

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